Saturday 23 August 2014

キラ提灯

デジマの提灯の事を先に書きましたが、メインの提灯の話がまだでした。

最も数の多かった提灯は、キラとミカの婚礼の場面のもの。資料中に、お祭りの時に高竿に吊るされた無数の提灯の写真があり、デザイナーが気に入り、作成することに。
長野にある末広屋さんという提灯屋さんと時差を超えて何度もお話させてもらい、野外用なのでビニール製の提灯ばかりたくさんお願いした。色々な形があって、それぞれに名前のあることもその時に知った。大変お世話になりました。

婚礼用のは丸長い型の提灯。
めでたい字を、というので、祝、寿、福などを色んな書体で書くことにする。


まずペインターさんが「 aging 」作業と、上下にキラの紫を塗る。それが乾いた順に私の作業場へ持ってきてもらい、字と、側面に丸を入れて行くことになった。


しかし、当然ながら、表面がガタガタ。
横線は引けるけど、斜めと縦線はことごとく、二度三度と塗り直さねば、線にならない。

直線の多い、隷書が書きやすい(早い)ことに気付き、後半はそれが増えてしまった。

当初の目標は200超えだった。
塗り直す作業が遅く感じられて、だんだん、撮影に間に合わないのでは、と思い始めた。


前と後ろに一文字ずつ、その側面に紫の丸。
手が足りずにヘルプはもらえない。
こればかり、週末返上で、ぶっ続けで2、3週間書いていた。ちょうど、皇太子William と Kate の婚礼で祝日になった連休も、中継をラジオで聞きながら、作業していた。


誰も手伝ってくれないんだもん、と少し投げやりになって、こっそり姪の名前などを入れてみました。結婚に少しは関係あるからいいだろう、、、。

そのうち、もう絶対間に合わない!と、仲良くなった先輩に泣きついていたところ
「出来なかったら、出来ないでいいんだから、私の責任でなくて、作業人員の割り振りした人のせいだから」と言われてちょっとほっとする。その通りです。

できて乾いたものから、野外につれさられてゆく。ロウソクのように、ゆらゆら光る電灯を中に入れながら、所定の場所へ設置させらてゆく。

本当は、書体が同じものが、隣同士に並んで欲しくなかったので、それとなく吊るす担当の作業員に頼んではみたけど、まあ無理で、私が現場で「それこっち」ってやってる暇はまるでない。
並んだ結果を見て、あーあ、と思うところもあり、並び替えたくても、電灯のケーブルが入ってしまっているので、1つ変えたかったら、その列全部をやり直さないといけない。設置後に言い出す勇気はなかった、、、。


結果的に奇麗に見えていたし、祭りの雰囲気出てたし、デザイナーの思惑は成功したのでは。最終的に 140を少し超えた数で、撮影を迎え、それで良いことになった。ふう。

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