Monday 25 November 2013

はじめに

イギリス、ロンドンで字を書く仕事をしてきて、11年になります。2011年1月から7月の終わりまで、ロンドン西の Shepperton Studio という撮影所で、映画 47 Ronin の制作チームの一員として仕事をしました。
今回、映画の公開にあたって、7ヶ月の体験を記録として記そうと思います。

2010年の10月くらいに電話連絡があって、その時は他の会社でフルタイムで働いていたのですが、なかなかにない機会だと思って、勤務先を辞めて制作チームに参加することにしました。セットデコレーションというチームの一員です。チーフデザイナー1人、その補助で2、3人、グラフィックデザイナー1人、バイヤーと言って、お金の管理または物の調達の係が2人、小さいチームです。私は大道具、小道具などに、日本語が書けること、資料の日本語が読めることを求められていました。


今までの勤務先は普通の事務、またはステーショナリーの会社などでしたので、全くはじめての事ばかり。制作に関わっている人たちは殆ど皆フリーランスで、映画ごとに契約をしているようでした。1つの映画が終わったら、次へと、シェパトンか、姉妹撮影所のパインウッドを中心に仕事を続ける人がほとんど。昔の日本でも映画の撮影に関わった人の著書などを読むと「〜組」という呼び方が出て来ますが、同じ様に、ボスの周りに同じ人材が集まる仕組みのようでした。


最初の日は、皆に挨拶、事務的な書類の登録などに加えて、隣の大きな建物や町並みなどのデザインをしているチームの資料の見学をさせてもらったり、その当時の台本を読んだりして終わりました。どうやって私のスキルがこの中で役立って行くのでしょうか、、、。