Sunday 14 September 2014

著作権のはなし

去年、知り合いのグラフィックデザイナーのお声がけで、英国大手ファッションブランドの新商品になる、パッケージデザインの仕事をしました。私の手書きの字を二つ、ブランドのロゴと合わせて入れたい、と、最初からコンセプトがはっきり決まってました。

二文字なのに、時間をたっぷりかけて、いろんなペンや筆や、違う紙や、書体を試して、面白い仕事でした。

1、2週間前に商品が発売になって、今、ロンドンの街中、駅、バスの車体でポスターを見ますし、お店のウィンドウもそれ一色です。

見ていてこそばい感じがします。

その話をしに、本社へミーティングに行った際、この仕事をするからには、これらの約束を守ってもらいます、という書類にサインをしました。

私の字は「材料」になるので、そのデザイン自体についての所有権や著作権は私には全くないこと。

それから私はこの仕事に関わった、とは言って良いものの、写真やリンクなどを私のウエブサイトや電波の公の場に載せてはいけない、ということでした。

このブランドに限らず、こういう契約はよくしなければいけません。

ひみつを守らないといけないこと。
封筒に住所を書く仕事の時には、有名な人、有力者などの住所がリストに載っています。そのリストを誰かに横流しすることを始め、使用済みのファイルはちゃんと処理しないといけません。

そして著作権、所有権。

映画の仕事でも、私が書いた、私が関わった、ということは言って良いのですが、映画の製作会社に雇われて、映画の為に字を書くということは、私の書いたモノではあるけれども、私の所有物ではなく、映画会社のモノです。

ちゃんと雇われます、という書類にサインする時に、それらは明記してあります。サインしたということは、それを了解した上で給料もらいます、という宣誓です。


このブログを始める前に、別のブログを書いていました。
私が話を聞き間違えて、映画の公開前に、画像付きでいろいろ出しちゃってました。話の筋や、俳優さんの話などは書くな、と言われてたし、字の話をしたかったので、そんなに「暴露!」みたいな内容ではなかったものの、ユニバーサルに発見されて、えらい怒られました。

あほです。今考えたら当然の常識ですが、お恥ずかしい話です。

公開したら再開すればと言われて今に至るのですが、スケッチのような私物の写真なら問題ないでしょうけれども、まだ出す写真に気を付けた方がいいみたいです。

今更ですけれども、ここに載っている画像などをよそで無断掲載するのは、どうかご遠慮下さい。

色々難しいことが多い時に、相談したり、ぐちったりできる同業者がいるのはとても心強く、有り難いことだなと改めて思います。

ちょっと余談でした。



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