Sunday 24 May 2015

農村の小物たち

農村にいるのがあまりに好きだった私は、自分の仕事以外に何かすることを見つけよう、そしたら外に長く居れる、と考える毎日でした。

この頃で、勤め始めてから5、6ヶ月目。色々慣れて、誰に何を聞けば良いか、何に手出し(手伝い)していいか、周りが読めてきていました。

農村にありそうな小物などの資料をリサーチして、画像して揃え、デザイナーやチームメイトに説明しながら「私作れる、できる」アピールをさりげなくします。

手伝いではなく、私独りに丸投げされたのは、辻にあるお地蔵さん。
以前も言いましたが、宗教的な飾り付けはなぜか私に任せることが多くありました。

この時は建物チームが祠まで作ってくれていました。適当な座像も見つからず、では、と大きめの石を、庭チーム(Green team) から拝借してそれをご神体に。


お供えに果物などを置き、野の花を飾って、「神道のカミナリ」をつけました。

余談ですが、茅葺きは、茅葺きの専門の作り手さんチームがいました。
ショウグンのお成りになる門にかかる、かなり大きな注連縄などは彼らが作っていました。よく出来てます!

それから防火水桶。
元禄時代に果たしてこの形であったのかどうか、、、厳密には怪しいですが、木版画などの資料からこうなりました。


建物チームが外側を作り、桶は私たちのチームが大工さんチームに頼んで作りました。彼らはもう驚くほど資料があれば何でも作れます。この桶も撮影後、お風呂用にもらいたいくらいでした。

水は地べたにはいつくばって書きました。側面は火の用心(要心)。桶には木版画の資料を真似て、村の庄屋さんの屋号を入れます。角にお護りのお札も貼りました。
よく出来ていましたが、多分オオイシたちの進行方向と丸で逆なので画面には登場していないかもしれません。

全く字と関係ないことで手伝ったのは、大根と柿!


干し柿は食べたことも見た事もありますが、作ったことはなく、これもネットのお世話になって、先輩と一緒に、2時間ほど縁側に座り込んで、黙々と糸を通しました。糸は工作用の太い糸で、布団針のような巨大な針に通しました。オオイシ宅の脇にたくさんぶら下がりました。

大根は、、、
どこから資料見つけたのか失念しましたが、切り干し大根みたいに干物にしてる、、、のかな。大根自体は味が少し異なりますし、灰汁もすごいのですが、ロンドンでも中華食材屋などで売っています。格子に葉の部分を結んで干してるようにしました。

実物をよく見ると格子や襖の感じも、やはり日本古来のものと異なりますが、カメラを通すとこの赤めの木の色が、それっぽく見えるのでやはり魔術のようです。



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