Sunday 25 January 2015

軍配

使われなかったものが続いてしまいますが、試合会場の準備をしている時に、制作を提案されたもののうちの一つに軍配がありました。

今でもお相撲の行司が持っていますし、「軍配が上がる」などという言い回しもあります。試合に参加する各チームの大将たちが持っていたらどうだろう、ということで、リサーチを始めました。

すぐ頭に浮かんだのは川中島でした。
信玄で調べると、肖像画などによく軍配が一緒に描かれています。


信玄が使っていたもの、として伝わるものも現存するようです。
鉄で出来た、剣の打撃を防げるような物から、木や皮製で、漆を塗って仕上げたようなものまで色々あったようです。

言葉が入っていたものも少なくなかったようです。どういう感じにするか、絵でまずアイデアを出します。
各チーム、テーマカラーがありますので、それを元にして、リサーチの結果もふまえて、形にしてみます。




上から、猪、キラ(左)、アサノ(右)、魔物(?)、虎チームの、各裏表の案です。(いまだにこの魔チームの設定が不明、、、)

日本で購入した小物のうち、いくつか軍配が見つかったものの、出場チーム5つには足りません。しかもこういう小道具を作る時は、何かあった時の為に、必ず二つ以上作ります。足らないので、見つけた軍配を参考にして、小道具作りの方に作ってもらいます。


できたものは木製でした。
ペインターさん達に塗料をもらい、ほぼフリーハンドで塗ってゆきます。字もフリーハンドで書きました。でこぼこがあるので、書きにくく、後から線が浮いた箇所などを埋めます。


なんかデザインが、最初の案と違いますね。どう変わったのか忘れてしまいました。
持つ柄の部分の手元に近いところに、作った方が穴を開けてくれていたので、房や紐を通しました。

紫のキラの、裏の字は 吾唯足るを知る、竜安寺石庭のつくばいにもある言葉です。でもなぜこれをキラの軍配に入れようと思ったのか、メモも、私の記憶も残っていません。足りてなかったから、アコウが欲しかったのに。

作った後、セットに配置されたまでは知っていますが、あとどうなったのか分かりません。私の知る限り、画面には登場していないと思います。そういう小道具がけっこう沢山あって、今思うとこれも含めてどれかは手元においておけばよかったと思います、、、。勝手にそんなにほいほい持って帰ったら、きっと怒られると思いますが。デザインから作るまで、楽しい作業でした。


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