だいたい、舞台の背景というと、歌舞伎は場面ごとに変わりますが、能などでは、鏡板の松のように、松の木です。最初にチーム内で、背景の柄について話が出た時に、松かなと自然に思いました。
大ボスのアートディレクターが「これ」と決めて持ってきたのは、紅葉でした。
Hasegawa Togaku (d. 1623), Calligraphy by Tetsuzan Sodon (1531-1617)
面白い散らし方です。
でも、お庭には桜の花満開なのに、紅葉。と思ったので言ってみたら、じゃあ金じゃなくて銀にする、ということに。
ちょっとは秋らしさをそぐということでしょうか。
仮名にしました。
うまくいかない恋の有名な歌二つです。
背景に重ねてみて、ボス達のOKを得ます。
OK出ました。
ペインターさんの作業場で全部塗り終わったものに、字を乗せます。キャンバスに、黒ペンキで書きます。出来上がってるものに書くので、失敗したくなくて少し緊張しました。
あと大きすぎてレイアウトが取りにくかった。ほとんど勘でした。
脚立を下りて、遠くから見て、また登って書きました。
画面上では、強い光に反射する銀が良かった。
この照明道具のリサーチもしましたが、調べた結果よりずいぶん派手になっていました。火薬って元禄にあったんだろうか。
また、この櫓(?)をデザインをした人(同じ部屋にいたアート班)に、「この屋根の模様、日本っぽい?中国っぽく見えない?」と心配して聞かれたのを思い出します。この辺り、微妙なところじゃないでしょうか。断言する自信は最後までありませんでした。
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